友情より愛情をとるべき大人の生き方

物心ついた頃から身近な存在の友人たち。

どんな人にも友人はいると思いますが、友人の豊かさは人生に大きく影響を与えます。

人はある程度の大人になると恋愛を始めますが、友情と愛情を選ばなければならないシーンは多々ありますね。

 

結婚に至らない恋愛の場合、友情の方が大切だと言う人もたくさんいるかもしれません。

今回は、友情と愛情はどちらが大切なのか。

多くの人たちの意見を交えながら考察しました。

 

 

友情とは

友情は、環境や境遇などが一致した状況で生まれやすく、共感と信頼によって芽生えてきます。

家族などの近親者でない場合に限りますが。

 

心理学者のヘルプ・ゴールトバーグは友情が芽生えるには、3段階のプロセスがあると提言しています。

1.お互いに有利なことをもたらせて繋がっていく

2.同じ目的に向かう過程で繋がっていく

3.上記の過程を経たのち、利益や目的を追求することなくお互いを知り繋がっていく

 

一方で、社会学者のフェルナンド・テンニースは友情を「精神の共同体」というカテゴリで分析。
その分析の中では、親友ほど争い事が多くなることを発見しています。

 

友情についてを学者の提言をまとめると、いくつかのキーワードが散見されます。

「繋がっていく」「信頼」など。

 

つまり友情とは信頼がある上で、時間をかけて形成されていくものです。

 

学生の頃に受験勉強や部活動を通じて、3年もしくは6年も同じ環境で目的に向かった学友こそ、友情の形を表すものと言えそうですね。

同窓会などで人が集まるのは、見えることはありませんが友情の形なのかもしれません。

 

 

愛情とは

人をいとおしく思う気持ちのこと。

今回のタイトルで言えば恋愛の愛情なので、我が子やペットを想う気持ちとは違う意味での「恋愛における」愛情を解説します。

 

人は、親や兄弟、友人に持つ感情とは違う感情で人を愛します。

(同性愛の場合は同性ですが)異性を愛しく思う気持ち、特定の相手を恋い慕う心が芽生えます。

 

友情とは違い、愛情は何かの利益や目的を追求せず、また、一方的に抱くこともあるのが特徴的。

お互いに愛情を持ち、時間をかけて利益や目的を追求するようになり、様々な感情を共感して愛情は強くなります

 

 

心理学上では、自分を愛することによって他人を愛することができるという指摘が度々議論されているようですが、自分に自信がなくても異性を好きになることは普通ですね。

 

また、人の記憶は初めて恋愛をした時期あたりが最も古い記憶という意見を言う人もいるようですが、それほど人間の脳にとって恋愛、つまり愛情は大きな意味を持つようです。

 

 

友情と愛情の共通点と相違点

友情と愛情には似た点と違った点が存在します。

 

【共通点】

・思春期ほど発達しやすい。

・信頼や共感により形成される。

・培うには時間がかかるが、失くなるときは一瞬。

 

 

【相違点】

・友情は長い時間をかけて形成されるが、愛情はそれに比べて短い。

・友情は多数に抱く感情であるのに対して、愛情は(通常であれば)一人にだけ。

・友情を共感するのは双方に同じくらいのタイミングになるが、愛情は稀に片方だけが抱く時期がある。

・愛情には嫉妬や妬みがある(友情にもそれに近いものが生まれることもある)。

 

友情も愛情も人が人に対する感情の種類です。

愛情とは本当の意味をなかなか理解するのは難しいかもしれませんが、人それぞれ違うものだと思われます。

 

 

友情より愛情を選ぶべき理由

愛情の方が大切だと言える理由はいくつかあります。

一番の理由は、友情はその時で多くの人数で共感できるものであるのに対して、愛情はほとんどの場合でたった一人としか共感できません。

 

そもそも友情も愛情も大切なので天秤にかけること自体、ナンセンスではありますが、どちらか選ばなければならないのであれば断然に愛情を選ぶべきでしょう。

 

友情は多数で共感できるということは、簡単に言えば「作りやすい」ということ。

仮にすべての友情を失い、愛情しか残されなかった場合でも友情は時間さえあれば簡単に形成されます。

もちろん、友情を裏切るような行為をする人間は、大人として失格です。

 

ですが、愛情は対象となる人物が現れるのに時間がかかるし、深い愛情を培うのはもっと時間がかかります。

 

そういった理由からも友情よりも愛情が大切であることは簡単にわかります。

 

 

本当の友情とは?本当の愛情とは?

本当の友情は、「おまえが愛情を優先するのは理解しているよ」と言ってくれる友人に持つ感情であると思います。

 

恋人と友人のどちらかを選ばなければならない瞬間はたくさんありますね。

その中で恋人を選んでしまったことを嫌味なく理解してくれる友人。それが本物の友情と言えるでしょう。

 

そして、そういう友人を大切に思いやることができる感情を持った時、親友と言える存在になるのかと思います。

 

本当の愛情は、その逆ですね。

「友達は大切だから友達と遊ぶのを優先して」と言ってくれるような恋人であるべき。

そして、そういう恋人を大切にすることで愛情は深くなるはずです。

 

 

友情と愛情で悩む人はたくさんいます。

また、どちらかを優先しなくてはいけない瞬間も人生にはたくさんあります。

自信を持って自分が大切な方を選び、選ばれなかった方が理解してくれる事こそ、深い絆が生まれて成長できるのです。